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大阪府立近つ飛鳥博物館 平成12年度春季特別展
残されたキャンバス ―装飾古墳と壁画古墳―
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ごあいさつ
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昭和9年、日本考古学史上における有数の発見の一報が、炭鉱の町福岡県嘉穂郡桂川町からもたらされました。
土取り作業中、ツルハシにあたった石を取り除いた時、赤彩色の世界が眼前に広がったのです。
壁面の赤いキャンバスには、5色の絵の具で絵画が一面に描かれていました。のちに特別史跡に指定された装飾古墳『王塚古墳』です。
当時の新聞報道によると、王塚古墳の「極彩色の壁画発見」は一大ブームを巻き起こし、見学者はあとを絶たなかったそうです。
装飾古墳は、江戸時代にはその存在がすでに知られており、明治時代以降、多くの先学たちによって装飾古墳の研究が精力的に進められ、
なかでも装飾図文にかかわる分野で多くの成果が発表されてきました。
横穴式石室や横穴の内外あるいはその内部施設に彩色・彫刻・線刻などで装飾を施した古墳を装飾古墳と呼んでいますが、
総数約一五万基とされる古墳の中で、装飾古墳は約630基にすぎず、特に六世紀に九州地方で多く造られています。
壁面のキャンバスに描かれた図文は、一体何を物語っているのでしょうか。
石棺などに彫り刻まれた、古墳時代特有の文様である直弧文をはじめ、丸や三角などの抽象的図文、盾・大刀・船・家などの器材、
人物や動物なども登場し、狩猟風景、あるいは馬、鳥などに導かれての船での天界への旅立など、
いくとおりもの物語が展開されているものもあります。
昭和47年、奈良県高市郡明日香村で、王塚古墳と並び称される日本考古学史上における有数の発見がありました。
『高松塚古墳』の石槨の内壁に、中国思想に由来する四神・天体、写実的な人物像などが描かれた極彩色の壁画がみつかったのです。
高松塚古墳の壁画は、素朴で力感のある装飾古墳のそれとは大きく異なり、法隆寺の金堂壁画などと同様の
写実的な白鳳美術のなかに位置付けられる「壁画古墳」と呼ぶべきものでした。
朝鮮半島や中国の影響を受けた「極彩色の壁画の発見」は、再び巷に考古学ブームを巻き起こしました。
そして昭和58年、同じ明日香村のキトラ古墳で、石槨内壁に四神のひとつの玄武が描かれているのがみつかり、
壁画古墳は高松塚古墳だけではなかったことがわかりました。
装飾古墳と壁画古墳は、描かれた内容、手法、技術などでは大きな隔たりがみられますが、墓室に絵画がみられるという点では共通します。
今回の特別展では、古墳に描かれた様々な絵画を紹介し、古墳・飛鳥の世界の一端に触れていただくことで、
これらが描かれた背景を思い浮かべていただきたいと考えます。
最後に、本展の開催に際しまして、ご協力いただきました関係諸機関ならびに多くの皆様に厚くお礼申し上げます。
2000年4月18日
大阪府立近つ飛鳥博物館
毎日新聞社
毎日放送
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主旨
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装飾古墳
630のアトリエに
表現された素朴で
力感のある絵画たち
壁画古墳
2つのアトリエに
表現された
リアルな絵画たち
どちらも
墓室に描くことは
かわりない
しかし、表された
内容・手法・技術などは
おおきな隔たりが
これらの古墳に
一体誰が、何を、どうして、
どのように描かせたのか
表されたモチーフたちは
一体何を
語ろうとしているのか
壁面のキャンバスに
残り、浮かぶ
古墳・飛鳥時代の絵画
描かれた世界から
その時代の背景を
見通す
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内容
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展覧会名
:「残されたキャンバス ―装飾古墳と壁画古墳―」
主 催
: 大阪府立近つ飛鳥博物館・毎日新聞社・毎日放送
協 賛
: 近畿日本鉄道
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開催期間
平成12年4月18日(火)〜6月18日(日)
休館日は毎週月曜日
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開催場所
大阪府立近つ飛鳥博物館
大阪府南河内郡河南町大字東山299番地
0721−93−8321
(近鉄あべの橋駅から、長野線喜志駅下車、金剛バス喜志駅から、阪南ネオポリス行き終点下車)
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入館料
大人600円、高校・大学生400円
中学生以下・65歳以上の方(年齢を証明する保険証等をご持参ください)
・障害者手帳等をお持ちの方(介護を要する方は、介護者1名を含む)は、入館無料
*20名以上の団体は、2割引の料金
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開館時間
午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
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展示の見どころ
*古墳装飾のはじまりとその変遷を、さまざまな実物資料・写真資料によってご紹介します。
*福岡県仙道古墳出土の盾持人形埴輪、岩戸山古墳出土の靱形石製品など、
関西ではまだ公開されたことがない遺物を展示します。
*特別展開催に先立ち、「こども学芸員」(小学生対象)を募集し、
「巨大壁画展示」を作成して特別展開催期間中展示します。
*関連行事として、歴史セミナーやカルチャーofアスカディア(現地見学会)など
より深く装飾古墳と壁画古墳について考えていただく機会を提供します。
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主な展示品目
1.
佐賀県・田代太田古墳
後室奥壁壁画模写
6世紀 (佐賀県立博物館)
2.
福岡県・仙道古墳出土
盾持人形埴輪
6世紀 (甘木歴史資料館)
3.
鳥取県・上淀廃寺金堂跡出土
壁画片神将
7世紀 (淀江町教育委員会)
4.
福岡県・日輪寺古墳
石障直弧文拓影 5世紀 (本館)
5.
福岡県・重定古墳
後室右側壁下部壁画模写 6世紀 (浮羽町教育委員会)
6.
福岡県・岩戸山古墳出土
靱形石製品 6世紀 (八女市教育委員会)
7.
福岡県・立山山13号墳出土
鞍に乗る貴人形埴輪 6世紀 (八女市教育委員会)
8.
福岡県・竹原古墳出土遺物
6世紀 (若宮町教育委員会)
9.
大阪府・美園古墳
家形埴輪(重要文化財) 4世紀 (文化庁)
10.
大阪府・一ヶ塚古墳出土
鞆形埴輪 5世紀 (大阪市教育委員会・(財)大阪市文化財協会)
11.
奈良県・東殿塚古墳出土
船が刻まれた円筒埴輪 4世紀 (天理市教育委員会)
12.
奈良県・荒蒔古墳出土
双脚輪状文形埴輪 6世紀 (天理市教育委員会)
13.
中国綏徳縣・延家前室東壁畫像石青龍・白虎拓影
後漢代 (大庭 脩)
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関連行事
●歴史セミナー
時 間:午後1時30分〜3時30分
場 所:大阪府立近つ飛鳥博物館 地階ホール
定 員:200名(当日自由参加)
その他:参加無料
第1回 4月23日(日)大庭 脩(本館館長)「中国装飾古墓総論」
第2回 5月14日(日)石山 勲(福岡県立図書館郷土資料課長)「日本装飾古墳総論」
第3回 6月11日(日)有坂隆道(関西大学名誉教授)「飛鳥時代の壁画総論」
●カルチャーofアスカディア:現地見学会
5月21日(日) 「河内の装飾古墳を歩く」
時 間:11時00分〜15時30分
コース:JR大和路線「高井田」駅(集合)〜 高井田横穴群 〜 柏原市立歴史資料館 〜 玉手山安福寺横穴群(解散)
募集人数:30名(★事前応募必要)
応募締切:5月9日(火)必着
応募方法:往復ハガキに、催し物名、参加希望者全員の住所・氏名・年齢・電話番号と、返信用の宛名を明記の上、
次の宛先までご応募下さい。
宛 先:〒585-0001 大阪府南河内郡河南町大字東山299番地
大阪府立近つ飛鳥博物館 「カルチャー」係
その他:参加無料
OSAKA PREF. CHIKATSUASUKA MUSEUM
〒585-0001 大阪府南河内郡河南町大字東山299番地
TEL. 0721-93-8321(代)
FAX. 0721-93-8325
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